こんかいのしんこう

10日ってふわーっと過ぎてゆくものなのですね(遠い目)。


今回の進歩。
コードネーム遠野のタイトルと表紙のざっとした感じの絵が決まり。
っていうか、自分で決めといて使ってないものだから旧CBが遠野だったか秋葉だったか忘れてましたよ。


今回の遠野は絵先行型。
まず絵があって、これだと和風で漢字タイトルじゃないと合わないなと。
それじゃということで、浄瑠璃とか歌舞伎のタイトルによくある漢字をつらつらっと並べてちょっと変わった読み方する、あれをやってみたくなったのです。
例えば、桂川連理柵」と書いて「かつらがわ れんりのしがらみ」と読むみたいな。
いや、このへんも今でこそ古典でございとしかつめらしくなっておいでますが、実はそれなんてエロゲな話でしてね。
そもそもは、京の商人が大阪に出かけるついでに奉公に出るという近所の娘を送ることになって一緒に歩いていたら辻強盗に遭い、二人まとめて川に流されたという強盗殺人事件が元ネタなんだそうです。
事象だけとらえると40くらいのおっさんと数えで14の少女、これがくくりつけられた状態で川に上がったと。
そしたらそのシチュエーションだけで萌えた偉大なるバカ野郎・菅専助が前の方を妄想で補完して「家庭で疎外気味のロリコンおやじが隣のロリと心中した(もちろんやることもやった)」というトンデモ台本にしてしまったのです。もちろんそれなりの体裁にする才能もあったんですが。
ストーリーがぶっちゃけそんななので当時は今で言うところのメロドラマとか月9みたいな大衆娯楽だったのですが、230年後の現在いっぱしの文化遺産となってハイソな劇場で人間国宝によって上演されたりしているわけでございます。継続は力ですね。
ちなみにこの菅専助という人、もちろん比較的まっとうなお話も書いているのですが、いわゆる「八百屋お七(火事の時出会った男を好きになったから自前で放火して火あぶり少女)」とか「義理の息子に惚れたり毒を盛ったりするヤンデレ母(に見えたけど死ぬ間際に実はいい人と判明)」とか、ちょっと複雑で偏った泣き系的作品が多いその筋の直系の先輩みたいなお方です。


閑話休題
まあとにかくそういうわけでそれをやってみようと思い立ったところ、そう言えば今回の中身に手ごろなセリフがあったので多少いじって流用。
ただ、字面と読みが全然違う。これは当て字とかいうレベルを超えた無理目。
漢字をそのまま見ると、「ああ、まあ(ちょっと偏った内容の)月姫の本かもしれないね」という印象。
字を見ないで読みだけ聞くと、「それの何がどう月姫なの?」とさっぱり分からない。
字と読みを同時に見ると、「まあ…そういう考え方もあるかもしれないね」と微妙な雰囲気に。
だからちょっと当初の趣旨と違ってきました。
どっちかってーと小鳥遊と書いてタカナシと読むに近いような気が。
というか明らかにこっちだなあ。


まあいいや(゚∀゚)